ワラウクルミ

Amazon倉庫に潜入した記者が見た想像を絶する過酷な労働環境

Amazon

オンラインショッピングといえば『Amazon.com』を思い浮かべる人が多いとは思いますが、あなたが『購入』というボタンをクリックしてから、商品が数日後に届くのを不思議に思ったことがありませんか?

そこには、Amazonの倉庫内での厳しいルールがあり、そこで身を粉にして働く従業員の努力があるからなのです。

今回は、Amazonの倉庫へ潜入取材したある女性記者の経験をもとに、Amazon工場の内情について話していきます。

1日10時間、倉庫内を駆け回る従業員たち

女性記者が働くことになったAmazon倉庫は、約6万5000平方メートルの面積東京ドームの2倍以上、サッカーコート約9個分)で、4階建ての巨大倉庫でした。従業員数は、約1200人でした。

時間は絶対厳守であり、無断欠勤は即刻解雇もありえます。遅刻した場合、0.5ポイント刻みの反則点が加算されていき、6ポイントたまるとやはり即刻解雇されてしまいます。これでは、遅刻が気になって夜もぐっすり寝られない人も多いでしょうね(-_-;)

勤務はシフト制になっており、公式の発表では8時間の勤務と30分の休憩とされているようですが、実際は10時間以上働いている人がほとんどのようです。

潜入した女性記者に与えられた役割は『ピッカー』というもので、ユーザーが購入した商品を棚から集める仕事でした。

ピッカーには商品のバーコードを読みとる『ハンドスキャナー』という機械が与えられ、商品が倉庫のどこのどの棚に置いているかを示してくれます。

hand scanerphoto by How Amazon Receives Your Inventory

それと同時に、ハンドスキャナーの画面にはそこへ到達するまでの時間も表示されています。棚と棚のあいだを正確に移動し、目的の商品を素早くカートに入れたらすぐに次の商品を探しに向かうという作業を延々と繰り返します。

時間は、すべて秒刻みで厳しく設定されているので、水を飲む暇もないほどだったようです。ちょっと間違えて違う通路に入ってしまったら……これだけでも非常にハードな仕事だということがわかりますね(=_=)

さらに画面には、彼らが期待される効率通りに作業を進められているか、もしくは遅れているのかということがリアルタイムで表示されます。

そして、彼らのマネージャーはハンドスキャナーにテキストメッセージを送ってスピードアップを促すことができるようになっているようです。

加えて、新米ピッカーはベテランピッカーの75%の作業量をこなす必要があり、この基準を満たせない場合は『カウンセリング』という名の指導が入るそうです。おそらくカウンセリングのあとも作業が捗らない場合は、問答無用に解雇でしょうね。

オレンジ色のベストを着た従業員たちが1日に歩く距離は、約15マイル約24km)にもなるそうです。

Amazon warehousephoto by ABC News

Amazonから従業員へ支給される安全靴はサイズがあっていないことがあり、その場合は足によく水ぶくれが出来てしまいます。

あるAmazon倉庫のマネージャーは、支給される安全靴が足を傷めることを知っていたので、新人が入るたびに足にワセリンを塗りなさい、と言わなければならなかったと女性記者に語ったそうです。何て話だ……

この女性記者は、従業員は『使い捨て』として考えられており、自分が何をやっているかなどの無駄な考えをさせないようにあらゆる方向から監視、指示されているように感じたようです。

要するに出来るだけロボットに近い存在になることを求められていると言ってもいいのかもしれませんね。しかし、この手の仕事は作業ロボット化を強いられてしまうのは致し方ないことでもあります。

トイレへ行くことすらままならない

女性記者は、いくらかの従業員たちが時間に追われる中、トイレが近くにないことから『トイレ・ボトル』へ用を足してたと言っています。要するにトイレをするための入れ物を持っていたというのです。にわかには信じがたい話ですよね……そこまで過酷な環境なのかと疑いたくなるほどです。

bottles

 

ただ、トイレに行くのに苦労している従業員がいるというのは本当のようです。

工場内のトイレの数が非常に少なく、ある従業員は4階の最上階フロアで働いているのですが、そのフロアにトイレがないため1階のトイレまで片道10分、400mの距離を歩かなくてはなりません。

従業員たちは、仕事の持ち場を離れすぎてペナルティを受けるのを怖れ続けていると女性記者は語っています。これが本当であればかなり問題ですね。容易にトイレへ行けないのはあまりにも辛すぎます(-_-;)

amazon warehousephoto by ABC News

2018年4月16日に発表されたイギリスのAmazon工場従業員241人からとったアンケートによると、イギリスのアマゾン倉庫で働く従業員の約4分の3は、ペナルティを気にしてトイレを使うことを恐れていたようです。

ある従業員は、『トイレへ行く回数を減らすために、水を飲まないようにしている』とアンケートに書いてあったそうです。しかし、倉庫内をかけずり回っている従業員の方々は相当喉が渇くはず。

夏の倉庫内は想像を絶する過酷な暑さ

倉庫内の空調設備は、費用がかさむため最小限でしか作動させていません。

冬場の倉庫内の暖房はほとんど効いていないようなのですが、作業中は常に動いているので寒さはまったく気にならず、逆にTシャツやタンクトップで仕事をしている人々が多くいるようです

危険なのは夏です。冷房をあまり効かせてない倉庫内は想像を絶する過酷さのようで、2011年のペンシルバニア州のAmazon倉庫では、脱水症状や熱中症で倒れる従業員が続出したそうです。

トイレを行く回数を減らすために水を飲まないようにしているのですからなおさらですよね(-_-;)

dry

 

Amazonは、この対応として空調設備を改善するのではなく倉庫の外に救急車と救急隊員を待機させて、倒れた従業員に応急処置を施したり地域の病院に搬送したりする処置を講じたことが記事で告発され、一時話題となりました。

さらに同記事には、暑さに苦しむ従業員の中に妊娠中の女性がいたことや、職場に復帰できない従業員の代わりに新人を待機させていた実態も生々しく記述されていました。本当に使い捨ての駒のように扱っていたようですね。まあ、少し前の話なのでそれからは改善されているといいのですがf^_^;)

慌ただしい昼食と静電気との戦い

Amazon倉庫には食堂がついているのですが、食事休憩として与えられた時間は僅か『29分59秒』

そのあいだに、広い倉庫を移動し、食堂に着いてからも食べ物を買う列に並ばなくてはならず、慌ただしく食事を済ませてから、急いで自分の持ち場に駆け戻る必要があります。

また、トイレに急いで行きたくてもトイレの数が少ないため、休憩時間にはいつも長蛇の列になっており、それも計算して行動しなければならないのです。本当に時間に追われ続ける仕事内容です。

book areaphoto by How Amazon Receives Your Inventory

女性記者が特に神経を使ったのが『本』のピックアップ作業だったそうです。冬場の倉庫内は、非常に乾燥しており、あらゆる場所に電子機器や金属製の棚があり、さらにベルトコンベアや扇風機がいつも作動しているので、常に大量の静電気がたまった状態です。

中でも、彼のいた倉庫の2・3階の書籍フロアは特に乾燥していて、フロア中を走り回ってたっぷりと体に静電気をためこんだ状態で本をピックアップするときに金属製の棚に触れると、とてつもない電気ショックに見舞われることになるそうです。

薄暗い場所では、静電気が発生すると火花が飛ぶくらいだそうで、女性記者の男性同僚は棚の下にある本を取ろうとかがんだときに、うっかり額が金属棚に触れて電気ショックをくらい、失神したことがあると彼女に語ったそうです。静電気で失神って、怖すぎる(ToT)

picking upphoto by How Amazon Receives Your Inventory

女性記者は、倉庫の監督者に帯電防止のコーティングが施されたマットを設置してはどうでしょう、と提案してみたのですが、なしのつぶてだったそうです。そこにかける費用はどこにもないということなのでしょう。

最後に

Amazon boxesphoto by How Amazon Receives Your Inventory

Amazonの掲げる目標は、「顧客サービスのさらなる向上」です。顧客によりいい体験をさせることが成長の重要な鍵であり、その実現にはさらなる低価格化が必要で、それには非効率的なものを一切排除する必要があるのです。

Amazon倉庫で商品を忙しく運ぶ契約社員たちは、健康保険に加入することも出来ず、時給1000円を下回る賃金しか得られない人も多いようです。

こうした効率化を追求した過酷な労働条件下で黙々と働く人たちの背後に、離脱者が出るのを待つ多くの失業者たちが列をなしているという現状が、Amazonの『高品質』なサービスを支えているのです。

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