ある日突然、自分の小さな子供がビジネスを始めるといったらあなたならどうしますか?
アメリカ人のある少年は、自分が欲しかった自転車を買う代わりに「かき氷器」を買って、かき氷売りの商売を自宅前で始めました。
そこには、両親の少年へのある思いが込められていたのです。
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自転車のために自分のおもちゃを売る
アメリカに住むエメット君(Emmett)は、まだ6歳の少年です。彼は、ある日、父親のジャレッドさん(Jered)に、「自転車が欲しい」と頼みました。その年頃の少年が欲しがる至って普通なものですね( ´▽`)
当然父親なら、息子の願いを聞いてあげたいものですが、ジャレッドさんはその時、あまりにも簡単に息子へ自転車を買い与えることがいいことだとは思いませんでした。
そこでジャレッドさんは、ちょっとずるがしこいことを思いつきます。
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彼は、エメット君に「もし自転車が欲しいのなら、自分で稼いでみてはどうかな?」と言ったのです。
ケチな父親だな・・・・・・ではなく(笑)、お金というものの価値観を息子に教えるために言った言葉でした。
するとエメット君は、それを承諾し、自分の古いオモチャやぬいぐるみを売って、自転車を買うために必要な70ドル(約7,700円)を自分で稼ぎ出したのです!偉いな〜。
これでエメット君は、新しい自転車を買う・・・・・・のかと思いきや、この後思いもよらぬ行動に出ます。
かき氷器で自分のビジネスを考え出す発想力
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70ドルを手にした次の日、家族でサムズ・クラブ(Sam’s Club/ウォルマートの会員制スーパーマーケット版)で買い物中、エメット君はあるものを見つけました。
それは、「かき氷器」でした。そして、エメット君はジャレッドさんに、
「もし自転車の代わりにこのかき氷器を買って自分のビジネスを始めたら、もっとお金が稼げるかな?」と聞いたのです。
自分の息子がそんなこと言い出したらびっくりしますねf^_^;)
エメット君の両親は、彼とそのことについて少し話し合いました。そして、彼がそこから「お金」や「責任」を学ぶ小さないい機会として、彼のビジネスを認めてあげることにしたのです。
しかし、条件が1つだけありました。
それは、そのビジネスが彼の私生活の妨げにならないように、毎週土曜日の1時間だけかき氷を売ることができるというものでした。
そしてエメット君は、自宅前にかき氷器と椅子を置き、かき氷1つを1ドルで販売し始めたのです。
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ちなみにジャレッドさんは、エメット君がこのビジネスを始める前に自分たちの住んでいる地域の営業許可が必要かどうかを確認しました。
なぜなら違う州で、他所の子供がメモリアルデーに営業許可を持たずにレモネードを売っていたところを、警察に注意されたというニュースを知っていたからでした。
しかし、ジャレッドさんたちの住んでいる地域ではかき氷を売る程度のものでは、営業許可は必要なかったようです。これで安心して、エメット君がかき氷を売ることが出来ます。
「税金」という名の貯金
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エメット君は、初日から12ドルを稼ぎ、次の日は17ドル、そのまた次の日は25ドルとトントン拍子に稼いでいきました!もちろん近所の人の協力はあったでしょうが、それだけではここまで集客することが出来ないでしょうね!
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その後、勢いに乗ったエメット君は、シロップの味を3種類から9種類、さらには21種類にまで増量。味の種類を増やして、さらなる集客を図ります。それに伴って、料金も1ドルから2ドルに倍増。まさにビジネスマン!
彼のかき氷は近所で人気となり、地元のイベントに招待され、そこでかき氷を売ることも出来ました。
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そうしてエメット君は、かき氷売りの小さなビジネスマンとして成功を収めたのです!
彼は今のところ、かき氷売りを楽しんでいますが、ゆくゆくは図書館員や空手の先生になりたいそうですよ。エメット君は、本を読むのが大好きで、空手もすでに紫帯を取得したそうです!
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エメット君は、将来、大学へ進学するために貯金を始めたのですが、税金としていくらか両親に支払わなければなりません。
しかし、その税金というのは、実はエメット君が社会の仕組みを学ぶために両親が考えたものであり、その税金も両親が彼の将来のために貯金しているそうです。なんて賢い両親なんだろう!
子供にとって何が一番大切かを考えること
彼の両親は、
「私たちは、エメットの将来に向けての情熱を理解し続けてあげたいです。私たちのエメットへのただ1つの期待は、彼が社会に貢献するような素晴らしい人間に成長してくれることです」とコメントしています。
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子供の教育方法は、人それぞれあるとは思いますが、幼いうちから「金銭感覚を養う」というのは1つのいいテーマであると私は思います。
私は、漁師の家庭に育ち、幼い頃から家の仕事を手伝って、お金を稼ぐということを体感し続けてきました。そこから学んだことは、大人になって非常に役に立ち続けています。
しかしながら、子供の本分は学業にあるという方も多くいるはずですし、私はもちろんそれも賛成します。
何より一番は、「子供の興味を伸ばしてやる」ことでしょうね!