人のために親切にすることはいいことだと知っていても、それは実行することはとても勇気がいります。もしかしたら自分の親切が、相手にとっては余計なお世話になるかもしれないからです・・・・・・
しかし、そんな細かいことは気にせずに、ただ真っ直ぐに親切な行動をした少年が話題となっています。
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ただただ親切な思いから
場所は、アメリカ、テキサス州ヒューストン。ティーンエイジャーのルイ・ジョーダンは、仕事を終えた母親を迎えに行くために車を走らせていました。
そこでジョーダンは、バス停に車椅子に乗った高齢の女性がいるのを見かけます。5月のテキサス州の気温は、連日30度を超える猛暑が続くことで有名です。そんな炎天下の中でバスを待つ女性を見て、ジョーダンはふと考えました。
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「彼女はいつまであのバス停で待つのだろう?次のバスはいつなのかな?彼女、この暑さの中で大丈夫かな?」
ジョーダンの頭の中でふとそれらの言葉が浮かんだとき、彼は車を路肩に停めていました。そして、車にあった傘をつかみ、彼女の元へ向かいます。彼女のために、炎天下の日差しを傘で防いであげようと思ったのです。
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彼はその後に受けたテレビ局の取材で、
「その日はとにかくとても暑かったんです。僕が彼女だったら、あれ以上あの場所に痛くないと思ったので」とコメントしています。
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そして、彼は女性に声をかけ、彼女のために即席の日陰を傘で作り続けました。その時間は、なんと2時間!!簡単な気持ちで出来るような時間ではありませんね。しかしながら、もしジョーダンが女性のために日陰を作ってあげなければ、彼女はおそらく体調を崩していたことでしょう。
2時間の間で、ジョーダンと車椅子の女性、ミシェルは色んなことを語り合うことが出来たそうです。ミシェルが入っている読書クラブについて話したり、冗談を言い合ってお互いを笑い合ったり。しようと思ってもなかなかできることではありません。
浸水した家の中に取り残された祖母を助けた
ジョーダンの親切は、今に始まったことではありません。
母親のべーネットによると、テキサス州にハリケーン「ハービー」が襲ってきた際、彼は浸水した家の中に取り残された祖母を助けに行きました。
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彼は母親に、「僕がおばあちゃんを助けるから、お母さんは下がってて!」と言って、1メートル20センチもの水に浸かった家の中から祖母を助け出したのです。並大抵の親切や勇気ではそのような行動はそうそうできるものではありません。
ジョーダンは、取材の最後でこう答えています。
「どんな小さな親切でも、誰かの役に立つことが出来ればいいなと思っています。なぜなら、まだまだ世界は捨てたもんじゃないと思えるから」
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世の中そんなに捨てたもんじゃない
初めにも言ったように、人に対して親切にすることを思いつくことは出来ても、実際に行動に移すことはとても難しいです。それは、大人になればなるほど難しくなってきます。
困っている人を利用して、自分の利益にしようとするような輩も、そういった親切な行動の妨げになっています。
しかし、ジョーダンは不審に思われてしまうかもしれないと考える前に、自分の考える正しい行動に信念を持って行動し続けています。それらの多くを、私たちもできる限り見習うべきですね。
彼の考える『まだまだ世界はそんなに捨てたもんじゃない』を実現するためにも。