皆さんはこの世界にほとんど何も食べずに生きる不食主義者「ブレサリアン (breatharian)」という人たちをご存じでしょうか?
冗談のように聞こえるかもしれないですが、彼らは水と呼吸、そして、太陽からの宇宙エネルギーによって生きられるというのです。
今回は、非常に経済的な体を持つブレサリアンについて話してきます。
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究極の食生活様式『ブレサリアン』
人には、色々な食生活様式があるのは皆さんもご存じですね。
・菜食主義者=ベジタリアン(Vegetarian)
(ミルクやチーズ、魚はOKという人もいる)
・完全菜食主義者=ヴィーガン(Vegan)
(野菜・果物・豆・穀類だけ)
・果食主義者=フルータリアン (fruitarian)
(果物だけ)
・液体食のみを摂取する人=リキッダリアン(liquidarian)
・「おばさん」の蔑称=オバタリアン(obatarian)
・・・・・・まあ、最後のはおまけですが(笑)、一般的な食生活を送っている人からすると、完全菜食主義者のヴィーガンで想像力が止まってしまいますね。動物性のものをまったく食べないなんて、私には考えられません。
フルータリアンやリキッダリアンなんて、もう完全に未知の領域です。それで、人が生きることが出来るなんて信じられません!
そんな中、水以外まったく何も食べない食生活様式が『ブレサリアン』なんです。
ブレサリアンは『ブレス(呼吸)』だけで生きる人という意味があり、究極のブレサリアンは水すらも摂らないとされています。もう宇宙人の領域です。
『宇宙人』という言葉もあながち間違っていないようで、彼らは、太陽からの光や宇宙エネルギー『プラーナ』によって生きることができるというのです。
10年間ほとんど食べていない夫婦
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アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコに住むブレザリアンの夫婦は、10年間ほとんどものを食べずに生きているそうなのです。
夫のアカヒ・リカルド(現在37歳)と妻のカミラ・カステロ(現在35歳)は、人間に食べ物や水は必要ではなく、空気だけで生き延びることが出来ると信じているようです。
2人は2005年に出会い、その3年後に結婚したのですが、その年に友人を通して、『ブレサリアニズム』について知ったといいます。
5歳の息子と2歳の娘がいるリカルドとカステロは、10年前から週にわずか3回、フルーツをひとかけと野菜スープを食べるだけで生き続けています。
妻のカステロは、なんと『ブレサリアン出産』まで経験しています。10ヶ月の妊娠期間中にほとんど何も食べずに第一子を産んだというのです・・・・・・一般的な妊婦の考えとしてはありえませんねf^_^;)
しかし、カステロは元気な男の子を無事出産!よかった〜、と安心したのは私だけでしょうか?
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結婚して10年になるリカルドとカステロですが、彼らに言わせると、食べ物を食べないことで健康状態を改善し、精神を安定させることが出来ると言っています。
さらに、毎週ごっそりと買わなければいけない食料品のお金も節約できて、その分旅行などに使うことが出来るとも言っています。
いやまぁ、それはそうでしょうが(-_-;)
ブレサリアン夫婦のコメント
妻のカステロの説明によるとこうです。
「人間はすべてのものに宿るエネルギーと結びついている限り、呼吸することによって何も食べないでいることが出来ます。
私にとって、空腹はなじみのない感覚です。ブレサリアンになって以来、これまでになく健康で幸せになったような気がします。
妊娠中の丸10ヶ月間、『固形物が食べたい』と思ったり、それが必要だと思ったことはありません。食べたのはたったの5回で、すべてつきあいの場のことでした。息子を育てる栄養分はわたしの愛で十分だとわかっていましたから。
もちろん、きちんと定期健診にも行きましたよ。主治医は、健康で元気な男の子で、普通よりも成長が早いと太鼓判を押してくれました。
2度目の妊娠のときは、10ヶ月間、少量のフルーツと野菜スープを口にしました。妊婦に勧められる摂取量をかなり下回る量しか食べませんでしたが、それでも元気な娘を産みました。
体重の変動もなく、2人の子供が生まれてからもすぐに元の体型に戻りましたよ。
今は、友達の付き合いのときや、フルーツが欲しくなったときだけたまに食べるだけです。
夫と私はめったに食事をとりません。せいぜい1週間に3、4回でしょう。ジュースか野菜、子供たちと一緒にリンゴをかじるくらいです。どきどき水も飲みます。
食べる時は、お腹が空いたからではありません。今はもう『空腹』という感覚を思い出せません」
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夫のリカルドも、
「食物への依存やこだわりを断ち切ってやってくという自由もあるのです。何が人生に必要なのか、はっきりした感覚を持つことができます。
誰でもブレサリアンの生活を送ることができ、その恩恵を実感することができます。まったく食べないということではないのです。宇宙の滋養物について理解し、制限なく生きるということなのです」
と続けています。
なんだか仙人みたいな方たちですね〜。
ブレサリアンになるプロセス!
彼らは、現在、ブレザリアンを広める活動をしています。
ブレサリアンになるには、まず下地として緩いベジタリアンから始め、慣れたら次に完全菜食を実践します。その後は、徐々にフルーツだけを食べるようにします。
そして、彼らの提唱する『21日間のブレサリアンプロセス』では、まず最初の7日間は空気以外なにも体内に入れません。私はここで倒れる自信があります(笑)
次の14日間は水と薄めたジュースを飲みます。確実にがぶ飲みですね。
その後は、空気と水だけというプロセスです。
このプロセスの後で「空気が美味しい」と心から言えるようになるのでしょうか?私にはとても信じられませんねf^_^;)
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ちなみに、リカルドとカステロの2人の子供には好きなものを食べさせているようです。さすがに、成長期の子供に水だけの生活は無理ですよね。それで人間が生きられるなら、アフリカで貧しい思いをしている子供たちもみんな元気に飛び回ることができますよ。
不食を実践して亡くなった人もいる
ブレサリアンとして生活する人は、世界各地に少なからずおり、各々がそれを広める活動をするため書籍を出版していたりもします。
しかし、2011年、当時50歳くらいだったスイス人のアンナ・ガットさんは、ブレサリアンの本に出会い、それを実践することを決意します。
初めの一週間は食べ物や飲み物も完全に絶ち、唾さえも吐き出していました。そして、次の二週間は、飲み物は摂取しましたが、固形の食べ物は一切口にしませんでした。
この時点で彼女が目に見えて衰弱したため、アンナさんの子供たちが心配して止めようとしました。子供たちの説得を聞いて、アンナさんは「体調が著しく悪化したら実践を中止する」と約束。
しかし、2011年の冬のある日、彼女は電話に出なくなり、子供たちが駆けつけたところすでに亡くなっていました。検死の結果は、餓死だったそうです。
子供たちの悲しみは、計り知れませんね。
やはり急な断食は、人間の体にとって非常に危険だと言うことがわかります。
まとめ
確かに何十万年の歴史の中で、これまで飢えと闘ってきた人類の代謝システムは低カロリーに強いことは明らかにはなっています。
アフリカなどの原住民は、狩りの獲物を探して1週間以上もほとんど飲まず食わずで1日何十kmも歩くことができます。
そういった人々は、腸内細菌の種類や割合が違うと言われています。
私としては、今のところ食べる楽しみを失うことが考えられませんねf^_^;)1日3食、栄養バランスに気をつけて、ジャンクフードと酒は控える。そして、よく寝ること(笑)
余程のことがない限り、みなさんも栄養バランスの偏りは避けるべきですよ〜。