『ゴリラは優しい』となんとなく思っている人がいるかもしれませんが、ゴリラは臆病なだけで決して優しいわけではなく、特に繁殖期となると凶暴さが増す危険な霊長類です。
しかし、アフリカのある団体が保護しているゴリラが、小さなショウガラゴを大事そうにあやしている姿を職員が写真やビデオに収めています。
その姿は、まさに優しさそのもの!
thumbnail photo by Ape Action Africa
ゴリラを怖れないショウガラゴ
photo by Ape Action Africa
アメリカ、イギリス、そしてカメルーンで活動を続ける非営利団体「Ape Action Africa」は、1996年に設立されました。
彼らは、アフリカで絶滅の危機に瀕しているゴリラやチンパンジー、サルの保護活動を続けています。
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1996年に救助され、それ以来カメルーンの保護施設で暮らしている24歳のニシローランドゴリラ「ボボ」は、最近、新しい友人を作りました。
その友達というのが、彼の手の中にすっぽり隠れてしまうほどの小さな霊長類「ショウガラゴ」だったのです。
photo by Ape Action Africa
その野性のショウガラゴは、驚くことに巨体のボボをまったく怖れておらず、完全に慣れており、彼の体にくっついて自由に這い回るのです!
そんなショウガラゴを、ボボは潰したりしないように、優しい手つきであやしていきます。
群れの長として群れを率いているボボ
photo by Ape Action Africa
ボボは、そのゴリラの群れの長であり、支配的な立場を維持し続けています。
若いオスゴリラ、キブとヌクマムはこれまで何度もボボのポジションを奪おうと彼に挑んだのですが、一度も成功したことはなく、最近では挑戦することさえなくなったそうです。
photo by Ape Action Africa
その強さで群れを率いているボボですが、ショウガラゴをあやす彼は優しさでいっぱいです!
「Ape Action Africa」の職員が記者にこう語っています。
「ショウガラゴは、通常、夜行性なのですが、昼間に見ることが出来るのは非常にまれです」
「私たちが保護した霊長類が、こんなに小さな他の霊長類と触れ合うのを見たことは一度もありません」
ショウガラゴを独り占めするボボの動画
ボボだけでなく、グループ全員がそのショウガラゴに興味があって、彼らもシェアしてもらいたいと思っているのですが、ボボはショウガラゴを独り占めしています。
そして、ショウガラゴと十分に遊んだ後、毎回彼はまたショウガラゴが住む木へと自ら運んであげているそうです。
300種以上の霊長類を世話をしている「Ape Action Africa」は、現在アフリカで最大の保全プロジェクトの1つです。
多くの動物たちは、違法な狩猟やペットとしての取り引きが原因で孤児となり、「Ape Action Africa」に逃げ込んでいます。
さらに近年では、森林伐採によって彼らは居場所どんどん失い続けているのです。
ボボが小さなショウガラゴを守っているように、私たちもこうした動物たちの状況を少しでも知っておく必要がありますね。
「Ape Action Africa」のウェブサイトでは、動物保全活動のためのに寄付金を募っています。興味のある方はリンクをチェックしてみて下さいね!
Reference : boredpanda
More info : Ape Action Africa | Facebook