日本では、毎年「台風」が数多くの甚大な被害を及ぼしていますが、アメリカでは「ハリケーン」が脅威となっています。
街は湖となり、多くの人々はハリケーンが来る前に避難します。しかし、動物たちはハリケーンが来ることなんて知りもしません。
そんな街に取り残され行き場を失った動物たちを、スクールバスに乗せて保護してまわった男性がいるのです!
スクールバスで動物を救助してまわった男性
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
2018年9月中旬、アメリカ東部を襲った大型ハリケーン「フローレンス」。普段は来ない進路でアメリカ大陸に上陸し、ノースカロライナ州やサウスカロライナ州を直撃。
多くの人々は、ハリケーンが来る前から避難をしていたのですが、保護施設や病院に残された動物たちは置き去りのままでした。
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
そんな中、テネシー州グリーンビルに住むトニー・アルサップさん(Tony Alsupさん / 51歳)は、自身の所有するスクールバスに乗り、動物たちを救助するためにサウスカロライナ州へ駆けます。
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
トニーさんは、「Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter」というFacebookアカウントを立ち上げ、取り残された動物たちがいないか情報を収集しつづけました。
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
そして、彼は、ハリケーンが来ているにもかかわらず、サウスカロライナ州内の4つの街をまわり、合計で53匹の犬と12匹の猫をスクールバスに乗せて救助したのです!
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
その後、トニーさんは、助け出された犬や猫たちを、遠く離れたアラバマ州の動物保護シェルターまで運びました。これらの動物たちは、いずれアメリカ中のシェルターに運ばれ、新しい飼い主が見つかるまで施設に預けられるそうです◎
ノアの箱舟となったスクールバス!
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
トニーさんの行動は、アメリカの有力紙である「CBS」や「ワシントンポスト」でも取り上げられており、彼のスクールバスを、聖書に登場する『ノアの箱舟』に例えています!
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
加えてネット上では、彼の行動に対し、
「あなたのとった行動は本当に素晴らしい!」
「まさにあなたはヒーローだわ」
「僕はあなたが助けた犬のどれかを引き取るよ!」
と言った多くの温かいコメントが寄せられたのです◎
トニーさんは、これまでにもハリケーン「マリア」がプエルトリコを襲ったときも動物たちを助けるために現地に駆けつけています。
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
さらに、昨年、フロリダ州とテキサス州をハリケーンが襲ったときには、この古いスクールバスを購入し、同じように動物たちを救助してまわったそうです。
photo by Tony’s Emergency Animal Rescue and Shelter
今回の大型ハリケーン「フローレンス」は、アメリカ東部各地に甚大な被害を及ぼし、9月18日までに32人の死亡が確認されています。もちろんこの中に動物たちの数は入っていません。
当然のことながら、人間の命は大切ですが、トニーさんのような行動があることで、私たちは動物たちへの愛情をより強く持つことができるように思います。
Reference : CBS | The Washington Post