現在、Netflixで公開中の『OUR PLANET 私たちの地球』では、フェイクニュースではない本当の地球の姿を見ることが出来る。
その中でセイウチについての映像があるのだが、地球温暖化の影響で休む場所を失った彼らは新たな休息場所を求めて険しい崖に登り、そして、崖から落ちてしまうのだ。。。
嘘ではない本当の話がここにある。
地球温暖化ですし詰め状態で横たわるセイウチ
photo by Netflix Japan
2019年4月5日よりNetflixで公開中の『OUR PLANET 私たちの地球』は、WWF(世界自然保護基金)とSilverback Filmsの3社共同製作のドキュメンタリー作品だ。
全8エピソードの中には、総勢600名の撮影クルーが3万5000日をかけて世界50ヵ国の貴重な生き物や自然を撮影した映像が凝縮されている。
そのエピソードの第2話『凍てつく世界』では、北極と南極に住む様々な生物や自然がどのように地球温暖化の影響を受けているかをありのままの姿で見ることが出来る。
その中で今回紹介したいのは、セイウチの現在の生活環境についてだ。
photo by Netflix Japan
グリーンランドの北極海など、北極圏の沿岸地帯に生息するセイウチ。温暖化する前は広大に広がる海氷の上で休むことができていた彼らだったが、今、海氷の姿はほとんどなくなってしまった。
そうして休息場所を奪われた彼らは、餌場から近い唯一の陸地に大量のセイウチが押し寄せるようになったのだ。
それはまさにすし詰め状態で、移動するときは他のセイウチの上を登らなければいけないほど。オスのセイウチともなれば体重が1〜1.7トンほどにもなるので、中には仲間の体重で圧死してしまうものもいる。
当然、オス同士の争いが頻発し、決して休息所としていい環境ではない。
崖から落ちて死んでいくセイウチ
そこでいくらかのセイウチはもっと安らげる場所を求めて崖の上を目指す。
その崖は人間でも尻込みするほどの急な崖で、高さはなんと80メートルもある。当然、登り切れず、崖から落ちてしまうセイウチが何頭もいるのだ・・・・・・↓
英単語
・walrus(セイウチ)
わずか800メートルの浜辺に約300頭のセイウチの死体が無惨に転がっているという現状。
もちろん崖の頂上にたどり着くものも多くいるのだが、セイウチもお腹が空いてくると海へ戻らなくてはならない。
セイウチは水中での視力はいいのだが、陸地ではあまりはっきりとものを見ることが出来ず、高さもちゃんと認知できない。
なので、自分が高い場所にいるということも分からず、そのまま崖から身を乗り出し、転がり落ちてしまうのだ・・・・・・(ToT)
photo by Netflix Japan
WWFが、2018年10月30日に発表をした『Living Planet Report:生きている地球レポート2018』によると、世界の生物多様性は過去40年間で60%も減少し、世界の生物多様性の消失と人類の消費による地球環境への負荷の増大が明らかとなっている。
自分たちはいいかもしれない。平穏に毎日を暮らせているのだから。
しかし、セイウチを始め、自然界の動物たちは我々が冒した過ちの代価を支払わされている。これは幻でもフェイクニュースでもない。現実だ。
温暖化を防ぐために、少しでも地球に優しい行動をみなさんも心がけるように欲しい。