ワラウクルミ

行き場を失い始めている日本のプラスチックゴミとリサイクル問題について

行き場を失い始めている日本のプラスチックゴミとリサイクル問題

私たちが日々、頑張って分別しているプラスチック。しかし今、日本各地で行き場を失ったプラスチックゴミが山積みになっているというのです。

2018年1月に中国政府は、突然これまで世界中から受け入れていた資源ゴミや、プラスチックゴミの輸入を禁止。

ペットボトルなどの廃プラスチックのほとんどを中国へ輸出していた日本は、窮地に立たされています。

今回は、喫緊の課題である廃プラスチックのリサイクル事情について話していきます。

資源ゴミで中国に頼りっぱなしだった日本

 

年々増え続ける日本のプラスチックゴミ。年間900万トンとも言われていますが、日本国民の丁寧なゴミ分別により、その中の84%ものプラスチックがリサイクルされています。

リス氏

リス氏
素晴らしいじゃないか!
ワラウクルミ

ワラウクルミ
でも、その84%のほとんどが日本で何か新しいものにリサイクルされているわけではないんだ。

photo by BBC News Japan

84%ものプラスチックが「リサイクルされている」と言っても、そのほとんどは新しい製品に生まれ変わってはいません。

リサイクル工場に運ばれたプラスチックゴミは、さらに仕分けをし圧縮されます。そして、その約70%は国外へ輸出していたのです!

そのうちの7割、年間100万トン以上(東京ドーム3杯分)を中国へ輸出していた日本は、中国の急な政策転換により、その輸出ゴミの行き場を失う事態になってしまったのです。

なぜ中国は資源ゴミの輸入を禁止したのか?

photo by BBC News Japan

きっかけは、2018年1月、中国政府が突然発表した資源ゴミ輸入の全面禁止です。

「海外の資源ゴミの輸入を厳しく禁じます。水が綺麗で、空が青い中国をこれからは気づいていかなければなりません」

新政策発表時に、そう語ったのは中国の李克強首相。

資源不足に悩む中国は、海外からの資源ゴミを輸入しリサイクルすることを進んで行ってきました。石油原油よりもはるかに安い廃プラスチックは、これまで中国の貴重な資源でした。

世界中の約6割、年間200万トンもの廃プラを輸入し続けていたのです。しかし、それにつれて深刻な問題も浮上してきました。

photo by BBC News Japan

「環境汚染」です。

汚れた状態で輸入された廃プラスチックをリサイクルするために、薬品を使って洗浄し、その排水のほとんどはそのまま川へ流されています。川は汚れ、鉛や水銀などの物質も検出されるようになったのです。

付近の村で作られた野菜や果物、川の魚たちは汚染され、元の状態を取り戻すには何十年の歳月がかかります。

さらに、中国自体も世界有数のプラスチック消費国となったため、自国内のプラスチックですら持てあますようになってしまったのです

30年以上に渡って世界各国の資源ゴミを受け入れてきた中国が、突如その受け入れを止めてしまったことにより、日本だけでなく世界中の先進国がゴミの行き場に頭を抱えています。

新たな輸出先を検討

 

宙に浮いたプラスチックゴミの新たな受け入れ先として、タイやベトナム、マレーシア、インドネシアなどの名前が挙がっており、さっそく提携した企業もあるようです。

しかしながら、日本の企業側も、中国の二の舞にならないように、そのリサイクル工場がしっかりと環境対策されているかを慎重に見極めているようです。

photo by BBC News Japan

リス氏

リス氏
いくら向こうがいいって言ってきても、また環境を汚してたら同じことの繰り返しだしな。
ワラウクルミ

ワラウクルミ
送る側としても他国を汚染させるようなことはしたくないしね。

そうなってくると、やはり工場の設備不足や、たとえしっかりとした環境対策をしているところでも受け入れに限界があります。

リサイクル新技術の模索と今後

photo by Bob B. Brown

車のバンパーなどとは違って、家庭から出るプラスチックゴミは汚れており、種類もバラバラです。

製品化するためのプラスチックのリサイクルは、非常に時間とコストがかかり、多くの業者にとっては負担でしかないのです。

石炭とほぼ同量の熱量を発することができる「固形燃料」は、廃プラスチックを古紙や木くずと混ぜて作ります。

しかし、固形燃料の利用自体が広まっておらず、需要は頭打ち。

photo by BBC News Japan

そんな中、宮崎県では、中国の資源ゴミ受け入れ禁止を受けて、廃プラスチックを受け入れる意思がある企業には、補助金を出し始めました。

そのうちのいくつかの企業は、その補助金を使って新たなリサイクル技術の開発に乗り出しています。

というのも、プラスチックは、色々な種類が混ざれば混ざるほど純度が落ち、それに伴って強度や品質が低下してしまうのです。

それを安定させる研究を行っており、近いうちに住宅建材やガーデニング用品など幅広い商品にリサイクルプラが使えると考えているようです。

それでもまだまだ道のりは遠いのが現実です。

photo by BBC News Japan

一部の著名人は、「ゴミの分別自体が意味がない。リサイクルと謳っているもののほとんどは、焼却場へ直行している」と発言されています。

私の住むアメリカでは、日本のようなゴミ分別システムはほとんどなく、プラスチックゴミのほとんどが、その他のゴミとごちゃ混ぜで埋め立てられているのが現状です。

では、果たして私たちに何が出来るのでしょうか?とりあえず、ゴミ分別をすることには何らかの意味があると思います。しないよりは、していた方が処理しやすいのは事実ですからf^_^;)

そして、出来るだけプラスチックゴミ出さないようにし、レジ袋は持参するなどちょっとしたことでいいので、環境のことを考えながら行動することなどでしょう。

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 この記事のコメント

  1. 西岡さん、追加情報ありがとうございます!ふむふむ、WIREDは著名なサイトですね。結構前の記事のようなので、また改めてプラスチックを分解するバクテリアについて調べてみたいと思います。
    えひめA1。水質改善する微生物ですか。なるほど、面白い。これも参考にさせて頂きます。私は漁師をしていたので、海のことはよく知っています。ゴミ問題は、本当に喫緊の課題ですよね。
    ただ、国には、その対策を研究する資金がないというのも現実(-_-;)それでも研究に励んでいる専門家の方を応援しつつ、私達市民は今できる最大限の小さなことをこつこつやっていくことが重要だと思います。
    水筒を持参したりするのはいい例でしょうね◎

  2. 西岡 清見 より:

    ワラウクルミさんは、詳しく丁寧に調べて下さっていて、すごいとおもいます。わたしは障害年金をいただいて暮らしているので、時間が有り余って、でも、何か役に立ちたくて、いつも調べものをして、いろいろなジャンルの専門の方と話してわかったことを共有できそうな方と話させてもらっています。それでも、この記事では知らなかったことがたくさんありました。

    「誰かがお仕事やボランティアで尻ぬぐいしてくれる」
    「放っておいても、どうにかなる」

    ヨーロッパの難民問題にしても、すくなからず、そういった姿勢から生まれた問題だとおもいます。

    私がプラスティックの分解に関して読んだのはこちらの記事でした。
    https://wired.jp/2008/05/26/プラスチックを短期間で分解するバクテリア、高/

    また、わたしの地元愛媛県では同じようにイースト菌を使った“えひめA1、A2”というバイオの水質改良剤(誰でもお家でつくれる)
    があります。レシピも公開されています。

    年始にお話しをさせてもらった環境先進国のドイツの方が、これからバイオ産業が盛り上がってくると言われていました。

    ワラウクルミさんの記事を見て、その火蓋は切っておとされたと感じました。

    大量生産、大量消費の先に生まれた産業で暮らしている人達を切り捨てるのか、既にあるもので、何か新しい方法があるのか見付けていくことで、

    ロボットではなく、生きている人間なんだと証明したいと考えています。

    ゴミや余剰をスマートに燃料に変え、ゴミも減らしていく、人材もきりすてるのでなく、適所をつくる。日本人には江戸時代から、ねばり強くスマートなリサイクル精神が宿っているはずです。

    放射線すら、食べてエネルギーにしてしまうバクテリアが居る時代ですし!一隅を照らし、重箱の隅をつついていきましょう(*^¬^*)

  3. Nishiokaさん、コメントありがとうございます!
    ペットボトルを使わず、水筒を使うのは確かに基本中の基本ですね!素晴らしい!
    えっ!そんなバクテリアが発見されたんですか?ちょっと後で調べてみます。情報ありがとうございました( ̄^ ̄)ゞ

  4. Kiyomi Nishioka より:

    水筒を持参したり、間伐材を使ったカート缶の飲み物を買ったりする、自分にできるのはそれくらいですね。

    たしか、ペットボトルを分解できるバクテリア、微生物がさいきん、発見されたような…?!

気軽にコメントしてね♫(名前やメアドは別に記入しなくてもOK)

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