ワラウクルミ

短編小説がレシート式で出てくる自動販売機がフランスの都市のいたる所で!

短編小説自動販売機

2016年秋頃から、フランスの南東部にあるグルノーブル市の中心街で、縦に細長い奇妙な形の自動販売機が設置され始めました。

どう見ても、飲み物が出てくるには小さすぎるこの機械。ボタンも三つしかなく、商品の内容もわかりません。いったいこれは?

実はこれ、短編小説がレシートのように細長い紙になって出てくる「短編小説自動販売機」だったのです。

thumbnail photo by Cafe Zoetrope

この短編小説は無料で入手できる

短編小説自動販売機photo by Short Edition

この「短編小説自動販売機」は、グルノーブルにある「ショートエディション(shortedition)」という会社が開発したものです。

ある日、社員4人がコーヒーの自動販売機の前にいたとき、「こうやってコーヒーのように気軽に、どこでも人の思想をくすぐる『文化』が手に入れられないかな?」と考えたのが開発のきっかけだったのだそう。

短編小説自動販売機photo by CBS Sunday Morning

短編小説自動販売機とはいうものの、このマシーンにはコインの投入口やクレジットカードの挿入口などは見当たりません。

実は、これらの短編小説は無料で提供されているのです。

2018年現在、この自動販売機はフランス・グルノーブル市街の美術館や、公共施設、駅などに14台が設置されています。

短編小説の作品数は19万以上!

短編小説自動販売機photo by Short Edition

ちなみにどんなジャンルの短編小説を受け取れるかは選べないようで、読了にかかる時間の目安、1分、3分、5分の3種類のボタンがあるだけです。

しかしながら、出てくる小説のストックは現時点で約19万作品とかなり充実!

短編小説自動販売機photo by CBS Sunday Morning

さらにショートエディション社は、オンライン上で短編小説コンテストを開催し続けています。そのため、同社の審査員が選定した新作が常に「短編小説自動販売機」に追加されているのです。

さらにそのコンテストで23万人の読者コミュニティーが最も投票した作品は、賞を得られのです。素晴らしい発想だ!

自動販売機本体の価格は約100万円で、月々のコストは約2万円となっています。思ったほど高くないですね。

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フランシス・コッポラ氏のカフェにもこの自動販売機が

フランシス・コッポラphoto by Short Edition

映画監督兼、実業家のフランシス・フォード・コッポラ氏が経営する「カフェ・ゾエトロープ(Cafe Zoetrope)」では、アメリカで最初にこの自動販売機を導入しました。フランシス・コッポラ氏と言えば、映画「ゴッド・ファーザー」シリーズの監督として有名ですね。

カフェの店内には多くの絵が飾られており、そのホール中央に「短編小説自動販売機」を設置しています。

カフェ・ゾエトロープphoto by Cafe Zoetrope

コッポラ氏が経営するカフェと言うことで、『芸術』を何よりも重んじており、カフェにいる間は、できるだけスマートフォンなどのデジタル機器からは目を離すようにお客さんに働きかけているそうです。

お客さんから店のWi-Fiについて聞かれた際には、カフェの店員は短編小説自動販売機を指差して、「Wi-Fiは当店には設置しておりませんが、時間をつぶせる小説ならあちらにありますよ」と答えているそうです。

カフェ・ゾエトロープphoto by Cafe Zoetrope

また、短編小説自動販売機が有名になってきたため、何も注文せず小説を手に入れるだけのために入店するお客さんも増えてきたようです。

通常なら非常に失礼な行動ですが、カフェの支配人はそのような行動も大歓迎だと言います。

「今まで一度も入店したことがなかった方が、小説を読みたくて入店したのです。そのうちお店を気に入って、席に着いてくれる人も出てくると思いますよ」

すきま時間を短編小説でリフレッシュ

短編小説自動販売機photo by Short Edition

ショートエディション社は、2018年現在までに世界各国に150台以上を販売。それらのほとんどはフランス国内ですが、アメリカにも約30台ほどあり、オーストラリアやカナダ、香港、ギニアにも設置されています。

同社は、これからより多くの異なった地域で書かれた小説を翻訳して、世界各地で読めるようになることを目標にしているようです。

今のところ日本語訳はまだないそうです。いつの日かそのような自動販売機が日本に設置されるといいですね!

個人的には、短編小説自動販売機の経費コスト代として1枚につき10円くらい払ってもいいとは思います。あとは、詩なんかも是非取り入れて欲しいものですね◎

忙しい現代人にとって、すきま時間さえもスマートフォンの画面を眺めがちです。しかし、いったんスマートフォンから目を離し、こういう紙媒体の小さな物語を読むことで、日々のストレスで傷ついた心をいかばかりか修復できるかもしれませんね。

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