今、南アフリカで『ニャオピ』という合成違法薬物が蔓延し、多くの人々の命を奪っているという。
私たち人類は、遙か昔から薬物というものを見いだしてきたが、ある種の人々はそれを自らの心の隙間を埋めるためや日々の憂さ晴らし、或いはただの忘我の境地を得たいがために薬物を自らの欲望のために使い続けてきた。
結果は・・・・・・あえて言うまでもないだろう。
南アで蔓延する違法薬物『ニャオピ』
photo by BBC News Japan
今、南アフリカで流行している『ニャオピ』という薬物は、ヘロインにHIV治療薬やネズミ駆除薬などを混ぜた違法薬物らしい。
ヘロインのもとは、鎮痛薬として有名な『モルヒネ』だが、そのもとはあの有名な『アヘン』になることをみなさんもご存じだと思う。
そのアヘンのもとである『芥子の実』は太古の昔からあったようで、どうやら紀元前3400年頃のメソポタミアですでに栽培されていたようだ。
当然のことながら、医療業界でモルヒネなどの鎮痛剤はなくてはならないものだ。しかし、一部のものはこれを悪用し、自分にとって都合のいい薬物に作り替えてしまう。
そして、それは一つの大きな闇のビジネスと化す。発展途上国ともなれば、こんな風に取り締まる側である警察に賄賂を渡すことで、よりその闇のビジネスの手が広げやすい状況にもなる。
BBCの動画はこちら。↓
そこはまるで『蟻地獄』
私の率直な意見としては、
「人はこんな風にして現実から逃避するべきではない。」
ということだ。こういうものに頼ることによって、人はその魔の手招きに抗うことが出来なくなってしまうのだ。
いったんその手招きを受け入れてしまえば、そこはまるで『蟻地獄』。すなわち『流砂』だ。抜け出そうとしてもがけばもがくほど、深みにはまっていく。
そうなったら、普通に抜け出そうとしても出ることは出来ない。
実際の流砂では、埋まったところから下の体の部位をできるだけ動かさず、腕の力だけで体を押し上げ、這うようにして抜け出す。
薬物の場合は、それがリハビリ施設や療養所になるだろう。それだけしなければ、彼らはその地獄の渦から抜け出せないのだ。そこには、激しい苦痛が伴う。
そう、
「痛み無くして生まれ変わることなどできない。」
すべての『依存』が悪いわけでは無い
photo by BBC News Japan
これは薬物に限らないのかもしれない。人は様々なものや物事に依存する。酒や煙草、ゲーム、SNS、などなど挙げれば切りが無い。
しかし、もしそれがあなた自身や周りに大した害を与えないのであれば、それは大いに結構だと私は思う。
例えば、煙草は悪い悪いと言われているが、相当なヘビースモーカー出ない限り体に影響はそれほどないように思う。私の父は2日で一箱吸うが、60代半ばでもピンピンしており、健康診断でも肺などの臓器に異常はまったくなかった。
煙草の場合、問題なのは「吸い方」だろう。
非喫煙者が多くいる中で喫煙するのはあまりいい行いとは言えない。が、それさえ気をつけていれば特に問題は無いと私は思う。
どんなことでも、そこに何らかの有益性があり、自らを押し上げ向上させるものであれば依存したって構わないのだ。
煙草の場合は、一つの安らぎや切り替えスイッチ、または思考の助けにもなるかもしれない。私は喫煙者ではないのでそれ以上のことは分からないが。
とにかく大事なのは、他人に危害を加える何かをしていないかということ。
薬物で精神が不安定になり、周囲の者に罵声を浴びせ拳を振り回すなんて言語道断だ。