ハト(鳩)と言えば、日本人の間でも平和の象徴として考えられていますよね。
でも、なぜハトが平和のシンボルなのか、知っていますか?
今回は、いったいなぜハトが平和の象徴とされているのかについてわかりやすく説明していこうと思います!その由来はあの宗教が関係していたぞ( ̄^ ̄)ゞ
ハト=平和は旧約聖書のノアの方舟が由来
その書物というのが、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の教典とされている『旧約聖書』のこと。
その一番初めの方で語られる『ノアの方舟』からハトが平和の象徴になったエピソードが語られています。
その物語の部分を簡単にまとめてみましょう。
創世記:ノアの方舟
地上では人間が栄え増えていくと共に、彼らは堕落し始めました。
そんな人間たちを天上から見ていた神は怒りを覚え、この腐敗した世界を一度リセットするために大洪水を起こして人間を滅ぼそうとお考えになります。
しかし、そんな堕落した人間たちの中にもノアの家族だけは正しい行いをしていたので、神は彼らだけを助けるためにアドバイスをします。
神「人間は堕落してしまった。しかしノアよ。お前だけは違った。
そこで君だけに生き残るための知恵を授けよう。私はこの先に大洪水を起こすつもりだ。そこで君にはその大災害を生きのびるために必要な巨大な方舟の造り方を教えよう。
そして、そこにあらゆる動物を1つがいずつ乗せるのだ。わかったね」
それを聞いた後ノアは、周囲の人々が彼を馬鹿にするのも気にせず、巨大な船の建造を続けました。
そして、神の言っていたとおり大雨が降り、やがてそれは大洪水へと発展していったのです。
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それによって人間のみならず、あらゆる生命がこの世から姿を消していきました。
ノアの家族とつがいの動物たちは、方舟の中で難を逃れていましたが、40日たっても一向に水が引きません。外を見回してみても水しか見えません。
様子を見るためにノアはまずカラスを放ってみますが、どれだけ待ってもカラスは戻ってきませんでした。
ちなみにノアがカラスを放つとき、カラスは『自分たちはひとつがいしかおらず死ねば全種属が絶滅してしまう。別の鳥にしてくれ』と不平を言ったのだそう。
次にハトを放ちますが、そのハトはすぐに戻ってきてしまいました。それを見てノアは、ハトが羽を休める場所がない、要するにまだ水は引いていないのだということが分かりました。
そしてその7日後、再びハトを放ちます。するとハトはオリーブの枝をくわえて戻ってきたのです!これを見てノアはどこかで水が引けてきたのだということが分かりました。
さらにもう7日後再度ハトを放つと、そのハトはもう戻ってきませんでした。そうです。もうハトが安らげるほどの地上が戻ってきたのです!!
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この
『方舟から放たれたハトが、オリーブの枝をくわえて舞い戻ったことで再び平和が訪れた』
というエピソードから、『ハト=平和の象徴』として考えられるようになったのです◎
ハト=平和が世間に広まった理由
この『オリーブの枝をくわえたハト』というのが平和の象徴として世界的に広まったのは、1949年のパリ国際平和擁護会議でピカソのデザインによる鳩のポスターが作られてからです。
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日本において『ハト=平和』のイメージが定着したのには、タバコの『Peace(ピース)』も関係していると言えるかもしれません。
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現在でも使われているピースのこの『オリーブの枝をくわえたハト』のデザインは、当時の日本専売公社(現在の日本たばこ産業株式会社【JT】)がフランス・パリ出身のデザイナーであるレイモンド・ローウィによって1952年にデザインされたもの。
当時、専売公社はローウィに破格とも言えるデザイン料を支払ったらしい。しかし、このデザインが人気となり、ピースの売上は爆発的に伸びました。
いかがでしたか?
残念ながら、私はこれまでハトがオリーブの枝をくわえているところを見たことはありませんf^_^;)枝をくわえて帰ってくるなんて。。。ところでハトってオリーブ食べるのかな?(笑)
まあそんなことはさておき、今回もみなさんのためになったらいいなと思います!!